古の歴史を学び、「岡城跡」の全貌を知る
2021年03月16日
断崖絶壁に築城され、難攻不落の城として知られる国指定史跡・岡城跡。瀧廉太郎が「荒城の月」の着想を得た場所としても知られる名城です。
桜や紅葉の名所としても名高く、くじゅう連山、阿蘇、祖母・傾山系を一望できる大パノラマは圧巻。散策するだけでも十分楽しめるのですが、城下町を先に訪れてから登城すると、より一層岡城の魅力に触れることができます。
竹田市歴史文化館・由学館
登城前に訪れたいのが、岡城と田能村竹田、竹田市を紐解くミュージアムとして2020年秋にオープンした「竹田市歴史文化館 由学館」。施設内は岡城ガイダンスセンター、特別展示室ちくでん館、市民ギャラリーの3つのエリアで構成されています。
見所は、岡城の全貌を見ることができるジオラマ。断崖絶壁にそびえる山城の姿を800分の1スケールで表現しており、タブレットを操作すると古地図や3Dで描かれた岡城の姿を見ることができます。
さらに国重要文化財に指定されている謎のキリシタン遺物「サンチャゴの鐘」の展示や、岡城の歴史をわかりやすく描いた映像作品の上映も見もの。世界的建築家である隈研吾氏が設計を手掛けており、建築的観点からも楽しむことができるスポットです。
旧竹田荘
「由学館」の隣に残されているのは豊後南画家として知られる田能村竹田が暮らした住まい。「由学館」の中庭にあるエレベーターから直接アクセスできるので、ぜひお立ち寄りください。
創作の場であったとされる母屋の二階「雪月楼」からは、竹田の作品に影響を与えたであろう雄大な山々や城下町の風情ある街並みを望むことができます。
岡城跡
「由学館」から車で5分、断崖絶壁に建つ岡城は、1185年(文治元年)緒方三郎惟栄が源義経を迎えるために築城されたと言われ、薩摩の島津軍が三度にわたり攻撃するも全て撃退したことから「難攻不落の城」として知られるようになりました。
その後1874年(明治7年)に廃城し、約100㎡の広大な敷地には石垣のみが残存する姿となっています。
しかし、その石垣の積み方や加工方法の美しさも岡城を語る上で外せないポイント。壮大な高石垣をはじめ、鏡石と言われる巨石など石一つ一つを見ながら散策するのも楽しみ方の一つです。
四季折々の景色が織りなす美しい自然風景も魅力の岡城。歴史に思いを馳せながら、ゆっくりと城めぐりをお楽しみください。
竹田市歴史文化館・由学館
所:竹田市大字竹田2083
TEL:0974-63-2200
営:9:00〜17:00 ※最終入場は16:30まで
休:木曜、年末年始
料:無料、※特別展示室ちくでん館・国指定史跡旧竹田荘は共通入場券で500円(小人300円)
HP:https://okajou.jp/culturalhall/
国指定史跡 岡城跡(スポット情報詳細)
所:竹田市大字竹田2889
TEL:0974-63-1541(岡城跡料金所)
営:9:00〜17:00
休:年末年始
料:300円(小人150円)
HP:https://okajou.jp/culturalhall/
城下町公共文化施設共通パスポート
岡城跡、竹田市歴史文化館、旧竹田荘、瀧廉太郎記念館、佐藤義美記念館、竹田温泉花水月の各施設に1回ずつ入れます。(発行日から2日間有効)
800円(小人500円)